樋口一葉と水仙/樋口一葉小説第十二作品「大つごもり」のあらすじ



樋口一葉小説 第十二作品 「大つごもり」のあらすじ



あらすじ

大金持ちだが奉公人に冷たい山村家に奉公するお峰(十八歳)は、いつか恩愛が恵まれると信じ不平も言わず働いている。
お峰は両親と死別し、伯父一家に養育されたのだが、その伯父が病床に臥し、一家は貧苦にあえいでいる。
伯父一家の為に彼女は二円の金を借りようとする。
しかし、御新造はいったんは約束しながら、大つごもりの日に冷然とこれを踏みにじった。
お峰は怒り、かつ途方にくれ、ついに無我夢中で、掛硯の引き出しの二十円から二円を盗み、受け取りにきた幼い従弟三之助に渡した。
やがて決算の時がきた。
お峰は観念し、罪が伯父一家に及ばないことだけを祈った。しかし、掛硯の中には金がなく、山村家の長男石之助の受取書だけが入っていた。
先妻の子で、山村家の家風に反抗して勘当同様の石之助は、お峰の罪を自ら背負い、彼女を窮状から解放してやったのである。

全集 「樋口一葉」 小説編より




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