しまき りゅう創作人形・創作人形館|樋口一葉と水仙/樋口一葉小説「この子」のあらすじ

人形館内のご紹介/アクセス/90歳の職人福儀さん/日本橋七福神めぐり/パワースポット小網神社/人形館内の出来事/樋口一葉と水仙&日記/人形館に関するその他/コンタクト/HOME


樋口一葉小説 第十九作品 「この子」のあらすじ



あらすじ

結婚三年目の若妻である「私」の独白で全体が成り立っている。一葉小説の中で唯一の口語体小説。

私は生れて間もないこの子が可愛くて仕方がありません。それどころかこの子に感謝しているのです。
私は三年前に裁判官山口昇のもとに嫁ぎました。当座は仲が良かったのですが、馴れるにつれてお互い生地が出てきてうまくいかなくなりました。
私は生来、勝気で直情的な性格でしたから、夫の態度が気にかかるとすぐそれを言葉や行動で表わし、その反応がないとくやしくて口もきかず物も食べず、婢女などに八つ当たりをしました。
それが重なって、とうとう夫との仲は決定的になってしまいました。
夫にやさしい言葉もかけず、世話もせず、客すらろくに接待もしなかったので、夫もしだいに家をあけがちになってしまいました。
面白くてする放蕩ではないので、柔和な夫もしだいに粗暴になり、私もますますヒステリックになりましたので、家の中は荒廃してしまいました。
そんな時、この子が生れたのでした。
そしてこの子をなかだちにして私と夫の心はとけあったのです。
ですから、この子は私どもにとって守り神のように有難い存在なのです。

全集 「樋口一葉」 小説編より

樋口一葉が執筆した小説22作品に戻る

樋口一葉と水仙のトップはこちらから

人形館内のご紹介/アクセス/90歳の職人福儀さん/日本橋七福神めぐり/パワースポット小網神社/人形館内の出来事/樋口一葉と水仙&日記/人形館に関するその他/コンタクト/HOME

しまきりゅう創作人形のHOMEへ戻る